ECUチューニング 概要

昨今の排ガス規制で各社の空燃比は薄めだ。最も理想的な比率は1:14.7。しかし、それは燃焼効率の話であって、燃料をさらに濃くして1:12くらいにすればもっとパワーは出るが未燃焼が発生し排ガスはより汚くなる。燃費とかもまぁあれで、とにかく薄めだ。(語るほど知らない)

アプリリアRX125の馬力は15HPだが、それはエンジン出力の話であって、後輪出力はさらに低い。パワーがないと嘆かれる機会が多いが、124ccでありEuro4でF.IでOBD付いてABSも義務化である。後輪出力12HP出てたら良い方だろう。価格40万円程度の車両にレーサー並みの軽さを求めるのも酷な話。

パワーアップを試みる場合、お高いフルコンやサブコンを導入するも良し。CDIを変えるも良し。124ccの枠を捨ててボアアップするも良し。しかし、私はECUチューニングを選んだ。以前記載した通りそれが私のポリシー(貧乏性)。というわけで、こういった有益な情報は記録に残した方が良いだろうと思いメモを残すことにしました。(脅迫めいた嫌がらせメールに屈したわけではない。ほんとに。)

お詫び

何人かがECUのチューニングについてコンタクトを取ってきてくれたのですが、Youtubeに動画を上げて以降、特定の方から粘着されており、逐次情報を開示しない事への誹謗中傷や(誰かのブログからコピペしたような)技術的なご指導。同じものが同じ値段で買えない苦情。などなど。メールや捨て垢を使ってまめなコンタクトを受けておりまして。『もしかしてこの人が粘着おじさんかも…』と疑心暗鬼になってしまい、国内の方には適当なことしか回答しませんでした。申し訳ない。

準備するもの

① FTDI Driver
② GuzziDiag
③ IAWMIU3Reader
④ IAWMIU3Writer
⑤ TunerPro XDF file (SX125 464EA105 V1.00)
(URL:https://www.von-der-salierburg.de/download/GuzziDiag/)

⑦ KKLケーブル (409.1)
⑧ FIAT用のOBD2アダプタケーブル

EEPROMは一時保存データなので、編集して書き込みすることはないと思いますが、もし必要であれば ”IAWMIU3EEPROMTool” を用いて抜いてください。アプリリアの素晴らしい補正力の凄さを垣間見えることができるかもしれません。KKLとOBD2アダプタの接続テストを行いたい場合は ”Adapter Test” を用いて確認できますが、②や③でも代用は出来ます。接続でトラブった場合は用いれば良いでしょう。

書き換え方法

  1. ドライバ(①)をインストールし接続確認後、③で純正データを読み出し保存(拡張子bin)。
  2. ⑥起動。上記binと⑤を読み込み好きなアドレスを好きなように編集し保存(拡張子bin)。
  3. ④起動。上記編集binを書き込み。
  4. ②起動。selfadaptをクリア。
  5. Marelli MIUG3-ECUは、50km程度で自己学習が完了します。

注意事項

読み書き時間が長いです。バッテリー上がりに注意しましょう。純正データは別途保存しておくことをお勧めします。O2センサーはアクセル開度15%程度までしか補正していません。欧州仕様のオリジナルbinも確認しましたが、日本仕様よりバージョンが新しくIG/Fuel-cutはOEM設定値20,000rpmでした。この辺りを安易に変更することで日本独自法規に対応したのかもしれません。また、この車両にノックセンサーは存在しません。エアーorエンジン温度が非常に高温になった時のみ点火制御が入るようになっていました。点火時期の最大値はどの車両も45°です。マージンを考慮すると40°が無難でしょう。私は持っていませんがサービスマニュアルに点火時期と進角後点火時期が載っているのかもしれませんがキャブ車じゃないので載ってないですかね。そこは注意してください。それと、XDFの “464EA105” はECUのソフトウェアバージョンを示します。完成度は低いですが必要最低限はアドレスが割り振られています。自身で必要なアドレスを指定し、スカラー・フラグ・テーブルなどを作成すると便利ですが、必要性を感じない人もいるかもしれません。なお、私のJP仕様RX125は “464EAH105″、比較用に入手したEU仕様RX125は “4643AFC1” だったことをメモしておきます。

おーしゃん
おーしゃん

お約束ですが、自己責任で楽しんでください。
自信がない方は専門ショップにチューニング依頼することを強くオススメします。相場は概ね5万円から。現車セッティングや外車の場合、さらにプラス傾向にあります。それと別途工賃が4万程度。

TunerProの使い方もそのうち簡単に紹介するかもしれません。

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